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2016年6月 6日 (月)

熊本地震ボランティア①<参加のご縁>

2016年4月14日21時26分、熊本県・大分県では相次いで大きな地震が発生。
現地の最大震度7に達する揺れで、見ていたテレビ画面が急に地震速報に切り替わった。
夫婦共々、熊本の友人達に一斉メールし、安否確認。
一人は阿蘇山の外輪を車で走行中、余りの揺れに車を止めて応えてくれた。
自宅の家族に連絡したら、「家の中がしっちゃかめっちゃかだー」とのこと。
怪我がないだけでも一安心。
立て続けの余震と、4月16日に再び最大震度7の揺れに、
友人達は「自宅では眠れない」と庭で車中泊。
両親が旅行して、嬉しそうに話してくれた熊本城が、崩れている。
熊本に6年間住んでいた主人は、崩れてえぐれた斜面の先に、
以前あったお店や橋を一つひとつ教えてくれる。
後輩たちが亡くなったことを知る。心ここに非ず。
気持ちが熊本に行っているのが、手に取るように分かる。
そのうち主人がポツリと言い出す。「ボランティア・・・」その言葉を聞いて
『あ~、ここで熊本行かなかったら絶対後悔するんだろうなぁ。』と予感する。
一度きりの人生、どんな道を歩むかは一瞬一瞬の選択に掛かっている。
極めつけに、広島のお父さんから電話があった。「熊本、行くじゃろ?
車貸すから広島から乗ってけ」と。
こりゃ、行くことに決まっていたんじゃないか?と思わせる背後からの一撃だった。
今回は、東日本大震災で共に活動したボランティア仲間は、勝手ながら誘わなかった。
世間は、ゴールデンウィークシーズン。報道では、新幹線の乗車率200%。
チケットが取れるか分からない。
取れなかったら、車で行こうと考えていた。片道900キロを超える道のり、
要所要所で毎度渋滞が発生し、ここから自坊までだけで13時間かかる。
宿泊場所も決まっていなかった。車中泊も候補に入れた。
本願寺大牟田別院内の熊本地震支援センター様にて
ボランティアの募集が始まっていたが、宿泊定員20名。
熊本市のボランティアセンター様へは1000人を超えるボランティアの方々が集まったとの報道。
きっと、断られるに違いない。しかーし、これも何かの縁だ!
ダメもとで、大牟田別院内の支援センター様に連絡。
有難いことに、泊めていただけることになった。
当初は、駐車場が無いので、各自確保してくださいとのことでしたが、
数日後には、近所の駐車場をお借りする事ができましたので、そちらへとの連絡あり。
宿泊用のお布団もリースしているので使ってくださいとのこと。有難い。
新幹線の往復チケットも取れた。地元の社会福祉協議会で、
ボランティア保険(天災B)に加入した。
熊本県の地図と、大牟田別院様が在る福岡県の地図も買った。
東日本大震災の時に活動したボランティア経験から、我が家には、
ボランティアに必要と思われるアイテムを詰め込んだ、引き出し式のボランティアBOXがある。
東日本大震災の時に持参したアイテムは、車での移動だったため、宿泊道具を除いても、
バスケットボールが3つ程入る大きさのショルダーバッグで7つ分。
今回は、電車での移動区間を考慮し、ボランティア道具だけでショルダーバッグ1つにまとめた。
長靴は、自坊で貸して頂けるよう事前に連絡しておき、踏み抜き防止材の安全ソールを用意。
割れたガラスの撤去を考慮し、皮手袋を追加。拭き掃除用に、雑巾とゴム手袋。
仏具の搬送用に、綿手袋と軍手。雨天作業用に雨具。
野外でランチしたり道具を置く用の敷物。
ひざ当てやボランティア仲間お手製の袖カバー。
頭に巻くガテンタオル。汗を拭くためのウェットティッシュ。
ボランティア仲間から教わったホコリだらけの作業にめっぽう強い、防塵マスク。
出したゴミを持ち帰る用のレジ袋。重労働で腰を痛めないためのコルセット。
筋肉痛になった時の湿布。
室内が崩れていても土足で上り込まないための使い捨てスリッパ。
仙台でのボランティア経験から、万一の怪我に備えたトゲ抜きと、消毒薬、絆創膏。
停電しても使える携帯電話の充電器と小型ヘッドライト。
荷物が重くなるのを覚悟で追加した、
福島でのボランティアで気に入った高級桃の缶詰+ラフランスの缶詰。簡易食器。
長期保存可能なパウンドケーキ。
現地で野菜が不足しがちなのを考慮し、野菜ジュースを持参。
全国から集まるボランティアさんや現地の方々との出会いを考え、ちゃっかり地元特産のお土産も追加。
作業用の衣類は、長袖長ズボンが基本。
ただし、季節柄の暑さと移動の負担軽減を考慮し、極力軽い衣類を選択。
お風呂セットと日替わりの衣類は、時系列で個別に袋詰め。
キャリーバッグから取り出す順番も考慮した。
とにかく、現地での時間を無駄にしないため、段取りを出来るだけ事前にしておくことにした。
2016年5月3日朝出発。駅まで送迎を依頼したタクシー。
道中、熊本や広島に行ったりしているという運転手さんと、話が尽きない。
大変な思いをされている人が居ると知ると、心配になる。
つらい思いをされていると思うと、悲しくなる。
遠く離れていても、互いに影響し合い、見えない何かで繋がっている。
佛説阿弥陀経に説かれる共命鳥『自他一如の縁起の道理』に気が付かされる。
誰かの辛さを知る時、私の胸が痛むのは、まさに私たち人間は
誰一人例外なく共命鳥の姿をしているからなのですね。

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